犬猫の表層毛包炎の場合、須崎先生はどう診察するのですか?

犬猫の表層毛包炎の場合、須崎先生はどう診察するのですか?

皮膚

デモデックス_アカラス_ニキビダニ_毛包虫症_毛包炎

須崎先生は表層毛包炎[尾線や陰部周辺]の患者さんが来られた時、どういう対応や改善法を促しますか?

須崎先生は表層毛包炎[尾線や陰部周辺]の患者さんが来られた時、どういう対応や改善法を促しますか?


あまりこの手の先生のコラムは拝見した事がなかったので、「須崎先生なら?」と、とても気になります。


原因療法で皮膚以外の根本原因を探って、それを取り除きます。もちろん、皮膚ケアも行いつつ。

ご質問をありがとうございます。


これは、



  • デモデックス

  • アカラス

  • ニキビダニ

  • 毛包虫症


などを想定してのご質問かと存じます。


通常の治療


通常は、



  • シャンプー療法

  • 薬物療法

  • 皮膚ケア


の三本立てで、皮膚の状態を整える意味で必要なことだと思います。


しかし、改善が進まないこともあります。


改善しない場合は必ず見落としがある


当院でも、上記の各種症状がこじれた犬猫が連れてこられますが、その子達が改善したケースから考えると



「皮膚バリア機能を低下させる原因が【 体内 】にあり、皮膚が適切なバリア機能を維持することが難しい状態」



になっていることが多かったです。


つまり、「皮膚のケアはされてきたけれど、肝心な根本原因のある部位は放置されてきた」ため、努力が空回りする結果になってきたということです。


皮膚以外の根本原因を探せ!


もちろん、それは当院に来る子達だけなのかもしれませんが、皮膚ケアをして改善しない場合は、体内のどこかに、皮膚状態を悪化させる様な原因がある可能性があると考えております。


例えば、腸に問題がある場合、皮膚ケアに腸の問題を解決することを加えると、今までどうにもならなかった皮膚が普通の皮膚になるというイメージです。


同じ問題が続くという場合は、どこかに必ず見落としがあります。


やっているつもりは遠回りへの一歩


また、飼い主さんご自身では「やっているつもり」だけれど、充分に出来ていないこともございます。


ですから、かかりつけの先生とじっくりとお話をしていただき、「他に原因は無いのか?」と探していただくことをオススメします。


皮膚症状対策+根本原因対策


当院のこれまでの経験上、


● 皮膚に問題がある



● 体内のどこかにも問題がある


をダブルで解決することで、表層毛包炎が解決することが多かったです。


「これは体質だから一生治らないのです」という宣言を受け入れることもひとつですが、何か見つかっていない原因があるのかもしれない…と考え、抗うのも、重要な選択肢の一つと思います。


症状が同じでも根本原因が違うこともある


ただ、これも、個々で原因の場所も原因物質も異なりますので、こればかりは、「実際に探ってもらって下さい」と申し上げるしかないこともご容赦いただきたいです。


須崎動物病院で診療に来る前にやっておいていただいていること


ちなみに、当院では、


● 【 マジカルシャン 】で水をかけずに、乾いた肌にシャンプーをスプレーで吹きかけて、脂を落とす(化粧のクレンジングの要領)


● その後で【 消えミスト 】をスプレーし、皮膚にパックをする


● 【 乳酸菌パウダー 】の大量投与で腸の状態を整える


を、当院にお越しになるまでに飼い主さんがやれることとして、オススメしております。



それで解決出来ない場合は、「それ以外の所」に原因があると切り替えて


原因を探る→原因を取り除く


という流れにしております。



ぜひ、お近くの動物病院で「この症状の原因」を探ってもらってください。


もし、必要がございましたら、当院でも対応させていただきます。



ということで、ご質問に対するコメントは以上ですが、必要な情報は盛り込まれておりましたでしょうか?


また、わからないことがございましたら、この記事の下にある「イヌの本で取り上げてもらいたい疑問・体験談」か「ネコの本で取り上げてもらいたい疑問・体験談」へのリンクボタンから、ご質問下さい



それと、こちらの教材も、ぜひ御活用ください。


【原因療法】愛犬・愛猫の原因不明の謎の病気の原因を探るセミナー2015 皮膚病編


それでは、これからも、たのしいペットライフをお過ごしくださいね。


応援しております。頑張ってください♪





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