2013年5月に興味深い報告が発表されました。
今回は、
同居すると常在菌も似る?
人と犬でも、米大が調査
「医療新世紀」
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共同通信社 5月21日(火) 配信
についてのお話しです。
以下、サイトから転載です。
生活を共にする飼い主と飼い犬は、体にすみつく細菌も似てくる可能性がある。
米コロラド大ボルダー校のチームが米国のさまざまな家族について、飼い犬も含めて皮膚や体内の細菌を調査し、そんな結論に達した。
人間の体の中や表面には「常在菌」と呼ばれる細菌がすみついていて、その数は100兆個にも上る。
常在菌のバランスの崩れは多くの病気に関係すると分かっており近年、研究が盛んに行われている。
これまでに、血のつながった家族では腸内の常在菌の内容も似ていることなどが明らかになっている。
チームは今回それをさらに進め、人間以外のペットや、腸以外の菌ではどうなのか調べた。
対象とした60組のカップル(26-87歳)の家族構成は、8組は子どもがいて犬も飼い、17組は子どもだけ、別の17組は犬だけ、残り18組は子どもも犬もいなかった。
人間(計159人)は額、左右の手のひら、舌、便から細菌を採取。
犬(計36匹)も同様に採取したが、手のひらの代わりに4本の足の肉球をこすって細菌を採った。
細菌は、遺伝子を調べて似ているかどうかを評価した。
その結果、同居するカップル、親子の間では細菌の分布が似ており、中でも皮膚にいる細菌の類似性が高かった。
飼い犬についても、額と肉球の細菌はカップルの皮膚にいる細菌と類似性が高いことが分かった。
皮膚は外界に直接触れるため、犬との頻繁な接触によって細菌の分布にも影響が出たことが考えられるというが、チームの代表は結果について「ペットとのつながりがこれほど強いとは驚きだ」とコメントしている。
これまで、須崎動物病院の診療で、
「飼い主さんとペットの間で、細菌やカビが行ったり来たりしている『可能性』がある」
と申し上げると、
「そんなことはない!」
「私は関係ない!」
などと、非常に抵抗を示す飼い主さんがいらっしゃいました。
当たり前のことですが、インフルエンザに感染・発症した子がクラスにやって来たら、
大半が感染
→発症するかどうかはその子次第
という状況になります。
同様に、家庭内に屋外から異物を持ち込んだら(大抵は鼻から吸い込むと思われます)室内にはまき散らされると考えるのが普通かと思います。
また、症状は「白血球が異物を排除しようとして炎症反応を引き起こしている」から出るのであり、症状が出るということは、「何かいる」というお知らせで、それ以上でもそれ以下でも無いのです。
さらに、飼い主さんが
●頭痛
●肩こり
●腰痛
●生理痛
●慢性鼻炎(←一番やっかい)
●子宮筋腫
●下痢
●嘔吐
●貧血
●その他の課題
などがある場合は、
「どちらが先か?」
はさておき、双方に原因があっても不思議ではありません。
ペットが体調不良になったことがきっかけで、飼い主さんがより健康になることがあります。
この記事をヒントに、ペットの病気がみんなで元気になるきっかけになれたら良いですね。