目次
東日本大震災で被災された皆様へのお見舞い
こんにちは、須崎です。
この度の東日本大震災において被災された皆様、原子力発電所の問題で避難生活及び自宅退避の生活を送られている皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、被災者救援や災害対策に尽くされている方々、その活動を支えている関係者の方々に、敬意を表しますとともに、一日も早い復興を心から祈念いたします。
ちまたにある食品の放射性物質汚染は大丈夫?
さて、昨今の社会的不安から、
「スーパーの食材を食べて大丈夫でしょうか?」
「水道水を飲んで大丈夫でしょうか?」
「このままで本当に大丈夫でしょうか?」等々…。
診療にお越し下さった方々からご質問をいただいております。
いろいろな背景を解説したり、対処法をお伝えせていただきますと、ご納得・ご安心いただけた様でよかったです。
そして、説明後に皆さんが口々におっしゃるのが、
「予備知識がないところで、枝葉の情報が入ると、ますますわからなくて不安になる」
ということでした。
そうですよね。説明されたらもっとわからなくなる解説者もいらっしゃいますし…。だれに解説してもらうかも大事な気がします。
必要な情報をまだ受け取っていない
人が不安になる大きな理由の一つが
「適切な情報を十分な量ご存じない」
ことにあります。
断片的な知識は、一つ一つは適切なのでしょうが、
それを総合的に取り入れて判断するには
どうしてもある程度の基礎知識が必要です。
(※身体がどの様な反応をするかなど)
情報発信者の感じ方の違い
また、それぞれの情報がどんな立場の方から発せられたかも大事です。
世の中には、
●ちょっとでも体内に入れたくない
という方がいらっしゃる一方で、
●処理能力の範囲内ならば、入っても大丈夫なんでしょ?だって、みんな知らされていないだけで、今までだって地球上ではかなり核実験されていて、放射性物質なんて飛んできているはずだけど、それをこんなに問題視してこなかったわけだし…
という方もいらっしゃいます。
前者の方が発する情報は「こんなに危険です!」
という内容になりがちですし、
後者の方が発する情報は「今ぐらいなら大丈夫でしょう」
という内容寄りになるでしょう。
当たり前のことですが、取り込まなくていいものを取り込まずにすむならば、その方が良いに決まっています。
でも、そうもいかなくなったら、
「その影響を最小限にするためにはどうしたらいいのか?」
を考えることの方が、現実的で重要だと思います。
メディア情報は信じるものではなく参考にするもの
どうしても、メディアの情報を鵜呑みにすると、単純に影響を累積して考えてしまいがちですが、
●同じ状況が続くことを回避するよう努力
してくださってますし、
●身体には排泄能力・修復能力があって、影響を少なくする防御メカニズムが働いているし、
●いたんだ土壌を元に戻すにはどうしたらいいか?という研究もされているし
少なくとも放置されたり、やられっぱなしではないのです。
影響を最小限にとどめる努力
状況は日々刻々と変わり、未だ予断を許さない状況で、
良いも悪いも予測不能な状況ではありますが、
事故の対応に追われている一方で、
そういった「影響を最小限にとどめる方法」も急ピッチで模索されております。
重度に被曝した場合は個々で対応するしかないですし、
個体差があるため絶対に大丈夫とか、
もう絶望的ですなどと、
はっきりとは申し上げられないのですが、
身体に備わった処理能力や防御メカニズム、自然治癒力を信頼し、
それが働きやすいようにサポートしてあげるのが、
飼い主さんにできることかと思います。
そのためには、
●十分な水分摂取(循環・代謝をよくする)
●十分な運動(リンパの流れを維持し、排泄を促す)
●十分なリラックス(身体の正常化を下支えする)
という、当たり前のことを心がけてください。
当院でも、様々な方法を模索しつつ、飼い主さんの不安を取り除ける方法を考えながら、進んで行きたいと思います。