皮膚症状の原因がカビと診断されたときに考えるべき2つの主な原因

皮膚症状の原因がカビと診断されたときに考えるべき2つの主な原因

皮膚

皮膚病のゴールデンレトリーバー


読者からの質問「皮膚病でカビにやられています…」

こんにちは。

実は実家で飼っているラブラドールのMIXなのですが、夏ぐらいからカビに感染し、かかりつけの動物病院で薬を処方してもらっていたのですが、食欲がなくなり内服できません。

その後、ホメオパシーで治療し、毛も生えてきて安心していたのですが完治せず、また、フケが増えてきて培地がプラスでした。

今後の治し方に困っています。

母親が水虫があり完治していないのですが、関係ありますか?

須崎のコメント「皮膚の問題と、体内の問題の両方を解決しよう!」

須崎動物病院では【 原因療法 】に取り組んでおりますが、このようなケースは少なくなく、これまでの経験上

【 皮膚の問題と、体内の問題 】

があると思われます

カビが悪いんじゃない!カビごときにやられる皮膚バリアを解決しよう!

まず、真菌(カビ)の影響を受けるということですが、そのカビは、恐らく、普通にその辺にあるカビなので、「カビが悪い」というよりは、

カビごときにやられるほどに皮膚バリア機能が低下し、表皮の下に待ち構えている白血球が正常に攻撃し、症状が出ている状態で、不快だが必要かつ正常な反応が起こっている

つまり、愛犬側の問題が大きい、と私は診療経験上考えます。

シャンプーで洗っても本質的な解決にはならない

皮膚をシャンプーで清潔にすることは重要ですが、「その辺に普通にいるカビ」わけですから、どんなに洗浄したとしても、本質的な解決にはなりません。。

「水虫」も同じです。

洗浄が十分でないということよりは、

皮膚バリア機能が低下し続ける何らかの理由

を調べて解決することが根本的な問題と思われます。

皮膚病は皮膚だけの問題にあらず

ですから、皮膚だけの問題ではないということです。

このケースでは

「食欲が無くなり」

が、そのヒントになるのかもしれません。

  • 食欲が無くなる程、どこかの臓器が傷んでいるのか?
  • 胃の問題なのか?
  • はたまた、どこかから胃に信号が送られているのか?
  • 胃は全く関係ないのか?

あらゆる可能性を考えて、根本原因を探ると、この状態の本質が見えてきます。

条件が変われば結果が変わるから、万能の正解などない!

科学の大前提に

  • 条件が変われば結果が変わる
  • 反応には個体差がある
  • 最終的には個々のケースで確認しながら進めるしかない

というものがあります。

実際に調べてみると、単一の原因で起こっているわけではなく、大抵が複数の原因が関係していますから、

「これをやりさえすれば必ず治ります!」

という話にはなりません。

しかし、今までの経験上、

●週に一日絶食する(水分を摂りながら)

 ※必要に応じて断食に精通した獣医師に指導を受けながらやってください

●皮膚を定期的に洗浄する

●腸内細菌バランスを調整してみる

●体内除菌をして減らすべきものを減らす

●環境除菌をする

などの対策が考えられます。

これでうまく行かなかったら、本格的に原因療法で【 根本原因 】を探り、身体の処理能力の範囲内になるまで減らす!方針に切り替えた方がいいと思います。

自己流でこじれるより、プロの手を活用しよう!

くどい様ですが、どこの部位の何が原因かで、やることが変わってくるので、飼い主さんが「試してみます」などといって、見当違いのことに取り組み、時間を浪費するよりは、きちんとプロに原因を探ってもらった上で、取り組まれることをオススメします。

症状が消える=治ったわけではない

特に、「一旦症状が改善した」ことを治ったと解釈するのではなく、一時的に処理能力の限界を下回った「だけ」なので、油断せずに原因排除を続けて下さい。

当院にはこういう子が沢山連れてこられますが、

原因のわからない病気はあっても、原因のない病気はない

といわれる通り、必ず原因がありますし、ほとんどの子で「体内のどこかに炎症」があるようです。

症状だけを消すより、原因も減らして再発しないようにしよう!

しかし、

●皮膚だけ

●体内のどこかだけ

ケアしても仕方なく、

まして

「症状だけを消す」なんていうことをやると、原因が残り続けてしまい、それが溜まりに溜まってしまうと「やってもやっても改善しない…」ということになりかねませんので、症状を消すだけで安心したりせず、根本原因を探り、身体の処理能力の範囲内にまで減らしてもらってくださいね。

もし、須崎動物病院にお任せいただけるのならば、全力で対応させていただきますので、どうぞご活用下さい。

頑張る飼い主さんの努力が報われますことを、切に願っております。

須崎動物病院の直接診療を確認してみる

直接診療を依頼する前に、勉強しておきたいかたには、ペットアカデミーの教材「【原因療法】愛犬・愛猫の原因不明の謎の病気の原因を探るセミナー2015 皮膚病編」がオススメです。

「須崎に質問してみたい」という方は以下のボタンをクリックしてご活用下さい。

この記事の関連記事もぜひ参考にされてください。

お問い合わせ


さらに絞り込みたいときは、こちらのキーワードをクリックしてお役立てください。

アトピー性皮膚炎犬にファインバブル入浴は効果的か?【論文紹介】
愛犬が足先を舐めて指間炎で毛が茶色に変色し、歯周病で口臭が気になります
犬猫の表層毛包炎の場合、須崎先生はどう診察するのですか?
皮膚が痒くて眠れない同居犬2頭が原因療法で全頭眠られるようになりました

同じようなケースで使用便度の高いツールを参考にしたい方へ

須崎動物病院で診療を受けた飼い主さんへおすすめしているサプリメントやツール類のネット販売専門部門、須崎サプリの商品です。
須崎動物病院での診療実績に基づいた商品ラインナップや、独自開発した商品を販売しております。

(もちろん、個体差があるので、効果を保証するものではありません)

※画像をクリックすると新しいタブで開きます。

診療でお話しした情報や知識を学びたい方、「望む結果につながるヒントが欲しい!」という方は、こちらの教材をご活用下さい!

獣医学の専門家である獣医師 須崎恭彦が診療からの豊富な経験に加え、最新の学術論文を剪定・読み込みまとめた学びを必要とする全ての方へ。
分かりやすく解説したクオリティの高い講義をオンライン講座とDVDで受講できます。
日常生活で何か迷ったら 動画を検索し、視聴して解消してください。
もし、必要な動画がなかったら 須崎に質問してください。新しく解説動画を作成させていただきます。

(もちろん、個体差があるので、効果を保証するものではありません)

※バナーをクリックすると新しいタブで開きます。


人気記事