皮膚のカユミの原因は皮膚に「だけ」あるの?他にないの?

カユミ

皮膚のカユミの原因は皮膚にだけあるのか?

「皮膚の痒みの原因」は皮膚にあると考えるのが一般的です。
しかし、皮膚に「だけ」原因があるのか?と言われたらどうでしょう?
必ずしもそうとは限らないかもしれません。
以前、次の様な実験をやったことがあります。

水虫はうつるのか?

次の話は、人によっては不快に感じる実験かもしれませんが、僕にとっては貴重な経験だったので、シェアさせていただきます。
私の友人に、自他共に認める「スゴイ水虫」の方がいらっしゃいます。
恐らく私の友人知人で彼を知っている人ならば、「正月といえばおせち、水虫といえば彼」というぐらいの認知度です。
あるとき、そんな彼と会う機会がありました。
「水虫はうつる」と「一般的」には言われておりますので、彼の足の親指と人差し指の間の「水虫の部分」に、私の同じ部分をからませ、ねちょねちょしているものを私の足指の間にいただきまして、3日ほど風呂にも入らずに放置してみまました。
しかし、何の変化もなく、元気で汗かきの私は4日目に断念して風呂に入りました。

水虫はうつらなかった…

そして月日は巡り、数ヶ月後のまたある日、また彼と会う約束がありました。
しかしその時の私は、前回とは違って、体調がとても悪かったのです。
というのも、本の執筆で睡眠不足が続いていて、フラフラだったのです。
余談ですが私は通常の睡眠時間は3~4時間で十分なのですが、その頃は数日間ですが、ひと晩に90分くらいしか眠れていなかったのです。
そこで、「そんな体調不良の状態で前回と同じことをやったらどんなことになるのだろう?」と気になり、また指の間の「ねちょねちょ」をうつしてもらいました。

「水虫」がうつった!

そうしたらなんと、たった1日でこちらの指の間が痒くなり、洗ったにもかかわらず、人生で初の水虫になったのです!!!
「ほ~っ。これが水虫かぁ~。」と確認し、そのままでは困るので、「あること」をしたら1週間で治りました。
そのあることとは……。
1週間だけ、6時間眠ってみたのです。

もちろん、全ての水虫が「十分な睡眠で治る」などと申し上げる気はございませんが、「そのとき」の「私のケース」では、少なくとも皮膚に何らかのケアをしたわけではなく、眠っただけで改善したのです。
この様に、皮膚以外の所に何らかの理由があって、皮膚のバリア機能が低下している可能性だってあるのではないかと感じております。
同様に、犬や猫の「皮膚症状」が、実は皮膚以外の所に根本原因があって、それが「たまたま」皮膚に出てきている可能性はゼロではないかもしれません。

特に「いろいろ頑張っているのに、皮膚症状が改善しない…」という印象の犬猫達は、「そういう視点」ももってみると、突破口が開けるかもしれません。

例えば、お腹をなめている猫がいて、お腹の皮膚の毛が抜けて、皮膚が真っ赤になっていて、アレルギー性皮膚炎だなどといわれて何年も続いているケースがあったのですが、当院で調べてみたら単に内臓に不調があって、試しにその不調の原因を取り除いてみたところ、お腹をなめることが無くなり、皮膚炎も無くなった…というケースがありました。

思い込み・決めつけで誤解しているケースも…

私もそうですが、人はとかく目に見える現象に囚われやすいものです。
しかし、原因があるから結果があります。
そこでもっともらしい原因の提示に惑わされず、「ちょっとまてよ…」「なぜ…」を活用して、根本原因を探っていくことで、「本質的な治癒」に導きたいなと思っております。
とにかく、「パターン」で考えて、望む結果が得られないとか、こじれていく場合、いったんゼロ・ベースで考え直してみることをおすすめします。

追伸:皮膚のカユミを止める方法とは?

皮膚のかゆみ対策と予防2022