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血縁関係のない二頭がアレルギー体質?一生薬漬けは納得いかない!
須崎動物病院には連日、こじれた犬猫達が連れて来られます。
今回は、
「一緒に暮らしていて、犬種も違う2頭が、皮膚が痒いという同じ症状で、夜も眠れない状態だ…標準治療をやってきたけれど、症状が一瞬よくなるけれどすぐに元に戻る…。『アレルギー体質だから、一生薬でコントロールし続けるしかない』と言われたけれど、なんか納得いかなかったので、根本原因を探っていただき、それを減らして症状が落ち着き、夜もぐっすり眠られるようにしたい…。
薬で症状をコントロールし続けるのは、仕方ないのかもしれないけれど、なんか抵抗あるし、違うんじゃないかな?他に選択肢はないのかな?と思って、そこも相談したかった…」
というご依頼でした。
痒いのはツライ…飼い主さんも眠れない…
痒いのを我慢するのって辛いんですよね…。
しかも、発症してから3年も経っているそうです。
そして、飼い主さんも愛犬が掻いていると音が気になってご自身も熟睡出来ないと、あまりよくない流れになっていました。
良質な睡眠は身体の修復や脳の掃除にとても重要なので、睡眠不足は避けたいことの一つです。
体質と言われると抗いたくなる
言葉に対する反応は人それぞれなのですが、「アレルギー体質です」と言われたら、「そうなんだ…」と受け入れ、あきらめるのも一つですが、僕は性格上「抗いたくなる」ので、同じような飼い主さんはついつい応援したくなります。
いろいろヒアリングすると、やれること、解決すべき課題が沢山出てきたので、「生活大改革」が必要そうではあるものの、希望も持てそうな雰囲気でのスタートとなりました。
症状あるところに必ずしも原因があるとは限らない
皮膚が痒い場合、
「皮膚だけ」に問題があると考えがちですが、
身体の他の部位で起こった出来事の影響が神経を介して皮膚に症状が出ているケース「も」あります。
特に、「皮膚のケアをやっているのに、痒みが解決しない」という場合はその可能性も探ります。
この場合、皮膚のケアをするだけでは解決せず、根本原因を対処する必要があるのですが、かといって「どこが原因か?」を探れなかったら、ずっと困り続けることになりかねません。
こじれた子ほど、一頭一頭丁寧に探る
原因療法では
「どこからその信号が発せられているのか?」
を探ります。
探る方法は何でもいいのですが、須崎動物病院ではバイオレゾナンス法を用います(方法は探れれば何でもいい)。
そして、表面の原因ではなく、根本原因を減らせれば、症状が出続ける理由がなくなるはずだと考えます。
減らしているのに症状が変わらない場合は、原因が生活環境から補充されている可能性も探ります、
原因が生活環境から補充され続けている可能性
生活環境から次々と補充されている場合は、それがなぜそうなってしまっているのかも探っていきます。
だから、「皮膚病の治し方」などというパターン思考だと、そもそも解決すること自体が難しくなります。薬で症状を消すだけならできるのですが、その発想だと「症状が出続ける理由をなくす」のは難しいです。
あっ、併用はもちろんありです。薬を使って症状を消しつつ、同時進行で原因を減らして、どこかのタイミングで薬を使わなくても症状が出続けない状態に導くというアプローチです。
原因あるところにパターン無し!
この子達は、胆嚢や腎臓、脾臓周辺に解決すべき課題があると疑われたので、「まずは」その問題を解決して、どうなるかを観察しようということになりました。
ここをご覧になって、「皮膚の痒みの原因は胆嚢、腎臓、脾臓なんですね?」という認識になったらダメです。
この子達の場合はそうだったというだけで、他の子は違う可能性が当然あります。
他の子のケースの話を「試してみます」と全く原因が違う子に当てはめると、その期間「放置したのと一緒」になり、問題解決が遠のくので、原因療法的に対処していただける動物病院で(どこでもいいわけじゃない)、適切に調べてもらって下さい。
ダメ!パターン思考
重要なのでくり返しますが、原因療法で一番やっていけないことは「パターン思考」です。
そして、私は私で対応できることをさせていただき、飼い主さんに家庭ケアもしていただいたところ…
最初の4日間は「2頭とも」、さらにかゆみが増したそうです。
原因療法では症状を消さない(症状は必要があって出るものだから。もちろん、消してもいい。)ので、一瞬不安になったそうですが、5日目から症状が落ち着きだし、そして、10日目に、
「突然、2頭とも、夜、ぐっすりと眠れる様になった」
とのことでした。
まだ、全く痒くないというレベルではありませんが、飼い主さんも眠れる様になったのは、非常にうれしいそうです。
原因療法で原因減らして症状が出続ける理由をなくす!
原因療法では
- 体内から原因を減らす
- 室内からも原因を減らして、再度原因が侵入する影響を減らす(ゼロにはできないし、ならないし、する必要もない)
- 身体に必要な調整も行う(ツボがズレているならそれも修正する)
ことで、ドンドン体内から原因が減り、処理能力の範囲内になって、痒みが落ち着く…
という流れで治癒が進むことが多いです。
多頭飼いで複数頭が具合が悪いはサインかも?
特に、多頭飼いで、複数頭が体調不良という場合、インフルエンザに感染した子が学校に来るとみんなに感染して、発症する人が出てくる様に、
「何か」が「生活環境内」にあって(部屋とは限らない)、
それが原因で症状が出ることにつながっている「ことがあります」。
適切な知識と、
柔軟な思考
臨機応変な対応で
必要なツールで、その子にあったやり方で取り組むと、
- あきらめていたこと
- あきらめそうになったこと
- 不思議なこと(同じ家庭で複数頭が同じ体調不良など)
も、解決する「こともある」ようです。
引き続き、ドンドン良くなって欲しいなと願っております。
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