以前、半年以上もの長い間、咳が止まらなくて、夜、なかなか眠れない犬がやってきました。
くわえて、「肝臓の数値が高い」という状況でした。
打つ手無し!
あちこちの動物病院をまわり、色々な検査をしたけれど原因不明で、炎症の数値が高かったことから、抗生剤をネブライザーで霧状にして吸引しているのに治らない…ということで、
「打つ手なし!」
と言われたそうです。
中には
「犬は咳するものです!」
とか、
「手づくり食だから咳が出る!」
と言われたところもあるとか…。
まあ、冗談がすぎる話は脇においておいて、薬を使っているのに、症状が続く場合、いろいろな理由が考えられます。
抗生剤を使っても咳が止まらない理由
その中の一つに、
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今使っている抗生剤が有効ではない病原性微生物が症状の原因である
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ということがあります。
さらに、
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症状が出ている原因と、その原因がのさばることを成立させる根本原因が別!
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ということもあります。
いずれにせよ、須崎動物病院では
●症状の原因
●そもそもの根本原因
を【両方】探る必要があると考えています。
今回もそんな感じで、まずは根本原因を減らしてみるところからのスタートとなりました。
その結果…
原因がなくなれば、症状が出続ける理由はなくなる
● 咳は止まり
● 肝臓の数値も正常化
したそうです。
今は元気に半年に一度、健康診断に連れて来られる状況です。
諦め悪いことが発展につながるかもしれない
セオリー通りのやり方で解決しないとき、
歳だから…
体質だから…
遺伝だから…
ストレスかも…
●●病だから…
などと、いろいろな理由で諦めるのもひとつです。
しかし、諦めるのはいつでも出来ますし、諦めたらそこで終わりです。
結果重視で、
「現状はこうで、望む結果はコレだから、逆算して今はこうなることがベストと思われるから、今はこれに集中しよう。」
という、マイナス思考でも、プラス思考でもなく、【解決思考】で取り組みたいと思っています。
もちろん、そのためには、飼い主さんの努力も必要不可欠です。
しかし、努力が必ず報われるとは限りません。
でも、結果を出している人は皆努力しています。
生き物である以上、何が起こるかわかりません。
それは、望む方にも、望まない方にも。
だとしたら、「全ての細胞のATP産性能が消失するまでは、諦めが悪いと言われようと、悪あがきと言われようと、結果はゆだね、希望を持ってベストを尽くす!」と考え、取り組みたいと思っております。
打つ手がないといわれたとき…
「打つ手無しか…」と落胆するのも一つですが、
「本当に打つ手無しなのか?この夜に存在しないのか?」と自問し、
「現時点で存在しないなら、今作ればいいではないか!」と考え、
行動するのも一つなのではないでしょうか?
私は、どうせ「ムリ!」と言われたのなら、たとえ結果はその通りでも、なにもしないで指をくわえて待つより、何かないかと考えるタイプの人間です。
そして、そんな価値感を共有できる飼い主さんのお役に立てる様に、日々研鑽しております。
毎日、不安に押しつぶされそうな日々をお過ごしの方もいらっしゃるかもしれませんが、あなた一人ではありません。全国には沢山の同じ様な境遇の方がいらっしゃいます。
ご自身を責めず
悲観もせず
「今できること」を淡々と取り組まれてください。
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