愛犬・愛猫の逆くしゃみは体調不良の初期サイン!止めずに原因減らす

病気・症状 診療方針 逆くしゃみ

逆くしゃみは正常な排除反応

いきなりですが思い出して見てください。

PMのすごかった日って、目や鼻がムズムズしたり、鼻水や咳、くしゃみがでたり、翌朝起きたら目やにが凄かったなんて事はありませんか?

こんな明らかに因果関係がはっきりしている時、「目鼻が病気になった」とは思いませんよね?
そして咳止めなどの「症状を止める薬」を飲んだりもしませんよね?

何故なら、

「涙や鼻水、くしゃみ、咳は正常な排除反応」
「症状を止めても、本質的な解決にならない」
「原因を取り除けば(PMが無くなれば)解決できることだ!」

ということをあなたは無意識にお気づき、あるいは既にご存知だからです。

症状は空気清浄機の赤ランプと同じ

そうです!

空気清浄機の前でオナラをしたら赤ランプが付く!
のと同じで、これらの症状は「環境中の異物量が増えました!」というサインの可能性がかなり高いのです。

ところであなたは空気清浄機の赤ランプが付いたら、ハンマーで赤ランプをぶち壊したりしないですよね?(笑)

それと同じで、症状を薬を使って症状を止めてもしかたなく、環境の異物量を減らせばいいだけのことなのです。

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もちろん、別の病気でこの症状が出ていることもありますから、病院で検査して頂く事も必要です。また、直近の活動に支障を来す場合(午後からプレゼンがあるなど)は一時的に薬で症状をコントロールすることは適切な対処です。
長期的なことと一時的なこと、対症療法と原因療法は一緒くたにせず、分けて考えることが大事です。
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視点を変える習慣は全てのことに大事!

症状が出ると、すぐに「止めなきゃ!」とか、「身体がおかしくなった…」とか「病気かも…」と考えがちです。

しかし、そこで視点を変えて「これは正常な排除反応なんだ!」と考えることが根本的な解決につながるかもしれません。

そもそも、「逆くしゃみ」は、何かを排除して正常化しようという排除反応なのです。

質問の質は人生の質

また、質問の質は人生の質と申します。

その症状の意味に気づいて、「根本原因を排除しよう!」、つまり「生活環境の異物量を減らそう!」という視点で考えれば、解決するかもしれません。

しかし「身体がおかしくなった、何の食材でこの症状が止まるのか?」という視点で解決策を探すと、理路整然と間違い続け、延々と解決できないもしくは解決したとしても一時的な事になるかもしれないのです。

このような症状が続くと、飼い主さんも心配ですし、犬猫もこじれて様々な症状につながることがあります。

サプリや食材で変わるのか?

時々「このサプリやこの食材で逆くしゃみが止まった」という情報があります。

しかし、それは本当に「治った」のでしょうか?

症状が消えた(治ったではなく)時は、確認すべきことがあります。
それは、

●単に症状を抑えたから一時的に症状が消えただけなのか?
●原因が減って症状が出る理由がなくなったからなのか?

を確認すべきなのです。

そもそも逆くしゃみは、病気というよりも、「何かを排除しなければならないから排除している」だけなので、原因が無くなれば出る必要のないものです。

ですから、食事を変えたり、サプリを試してみたりしても根本的な解決にはならないことがほとんどですし、逆に症状が消えた場合は、必ず

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「根本原因が減って処理能力の範囲内に落ち着いた」のかどうかを確認する必要がある
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のです。

症状を消しただけ?根本原因が減った?の確認をする!

もちろんこれは飼い主さんが判断する事は難しいので、「それを判断出来る東洋医学・自然療法に精通した、あなたが信頼できる獣医師」に必ず確認してもらって欲しいのです。

原因が残ったまま、症状を消してしまうと、一時的に症状は消えることがありますが、根本原因が残っている以上、また再発しても不思議なことではありません。

また、「薬を飲んでいる間は症状は消えるけど、薬をやめると三日ほどで元に戻る、再発する」という場合も、治ったのではなく、単に症状を抑えつけただけで、「治った!」と勘違いしていただけだからです。

ですから、「再発した…」と落ち込む必要はなく、試練を変えて「根本原因を探って減らそう!そして、異物量をゼロにしなくても、処理能力の範囲内になれば、症状は落ち着くんだ!」という視点があれば、やきもきするような状態にならずに済むのです。

当たり前のことを申し上げているつもりですが、こんな確認をする飼い主さんは少数派で、しばらくすると「また再発した!」と慌てるケースがほとんどです。

根本原因を探って減らす須崎動物病院

須崎動物病院では「根本原因を処理能力の範囲内に減らして、症状が出続ける理由をなくそう」という診療を行っております。

根本原因を探って、体のどこに何がどれぐらい溜まっていて何を使ったら排除できるか?を実践する原因療法を行っているのです。

このように、「原因療法」や「根治療法」を実践している動物病院なら、何分で根本原因がわかるかは個々で異なりますが、

●これは安心していい!
●これは油断しちゃダメ!

は判断出来ます。

食餌で逆くしゃみがだいぶ減ったけどゼロにはならない…

当院では、手作り食を推奨しているため、本を読んだ方から、
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愛犬の逆くしゃみが気になって手作り食をはじめました。

本に出てくるレシピに沿って食べさせていると、だんだん逆くしゃみが減ってきたような気がしたのですが、あるところから足踏みするようになりました、

これは食事だけに原因があるのではないかもしれないと考えて須崎動物病院で根本原因を調べてそれを取り除いたところ、開始一週間で逆くしゃみが完全にでなくなりました!
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そうです。

また、

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自宅では逆くしゃみを連発し、顔の周りを書いている猫が、須崎動物病院にやってくると、全くそれらの症状が出ない!
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ということがよくあります。

こんなとき、飼い主さんに、「自宅では症状が出るけれど、須崎動物病院では症状が出ない…どうしてこんなことになるのですか?」と質問されるのですが、その時の答えは決まって

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つまり「そういうこと」です。
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とお伝えし、環境除菌を徹底していただいております(ゼロにする必要はない)。

症状は悪いものではなく、サイン!

ですから逆くしゃみは、呼吸器系がおかしくなったのではなく、生活環境に異物が多くて、空気清浄機の赤ランプのように、「環境が汚れていますよ!ある程度キレイにしないと!」というサインなのかもしれません。

症状を消そうとするより、原因を減らして症状が出ない様にすると視点を変える事が、本質的な解決になることがあります。

ぜひ、問題解決力を高めるためにも、ヘンに決めつけたりせず、効果の出ない一般常識に囚われず、視野を広く持ち、効果的な努力ができるように、視点を自由に変えられる柔軟性を身に付けておきたいものです。

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