大切なペットが膀胱炎、結石が膀胱にある
という状態で、かかりつけの先生の
●尿pHを下げるために
●一生、療法食を食べさせ続けて!
と指導を受けて、実践していらしたのですが、
一年経っても状況が変わらず、当院を受診された方がいらっしゃいました。
もちろん、当院ではいつも通り
●結石体質などという体質はない
●結石になるには結石になる理由がある
というスタンスで、
根本原因を探り、
状態に合わせて
●推定された原因を身体から排除
●膀胱粘膜の炎症対策
●口内ケア
●環境除菌
●100%手作り食にする
などを行っていただきました。
それから三ヶ月経過してから、かかりつけの先生に検査をしていただいたところ、
「膀胱に結石がない!」
とのことでした。
かかりつけの先生から、
「これは、療法食の効果ですから、これからも療法食を食べさせ続けてください」
と言われたそうですが、その方は、三ヶ月間、療法食を食べさせておりませんでしたので、療法食の効果ではなさそうです。
(未開封の療法食がお部屋に沢山あるそうです。)
問題解決の原則に、「望む結果が得られないなら、違う方法を試す」というものがあります。
この様に、療法食を食べさせていても尿路結石症が改善しない場合は、「食事が問題ではない」と考えるのが普通です。想定される原因が異なるのですから、アプローチは変えるべきなのです。
しかし、「結石症の場合は療法食でなければならない」という誤解が飼い主さんの中心にあると、柔軟な対応が出来なくなります。
大切なことは結果であり、手段ではないのです。
ところで、
「粘膜ケアにビタミンCがおすすめです」
とお伝えしたところ、散歩仲間からは、
「ビタミンCを摂取すると結石ができやすくなるから止めた方が良い」
と言われたそうです。
でも、現に解決しているわけですし、そうおっしゃった方は、なにか特殊な条件下で生じる情報を「一般的な情報」として入手されたのかもしれませんね。
ただ、その方は親切心でお伝えくださったわけですから、そのお気持ちはありがたく受け取ってよろしいかと思います。
それにしても、手作り食と原因除去で改善できて良かったです。
結石症について適切な情報を学びたい方はこちらも参考にされて下さい。