以前、ある飼い主さんから
「私の親不知を抜きたいのですが、いい歯科医をご存じないですか?」
と聞かれたので、
「あなたのいいところの基準がわかりませんが、私は口腔外科医と提携して下さっている歯科医で、歯科医が歯を抜いてくださった後に、口腔外科医にあごの骨の抜いた跡を削って頂き、徹底的に洗浄をしていただいて歯茎を閉じてもらいました。そうしたら、四本ともほっぺが腫れずに、痛くもなく、抜歯終了しました。」
とお伝えしたら、
「どうしてあごの骨を削って、充分に洗浄する必要があるのですか?」
と聞かれたので、
「抜歯をした後は必ずそこに細菌がいます。それを白血球が全力で攻撃するために、痛いし腫れるのです。細菌量を最小限にできれば、炎症反応も少なくなります。私は仕事を休めないので、1)抜く 2)骨を削る 3)洗浄する の3つはセットとして考えます。あなたがどうしたいかは自由ですが…」
とお伝えしたところ、理解して納得していただけた様で、
「なるほど!親不知の抜歯の後って、ほっぺが腫れるのは仕方ない、セットなんだと思っていましたが、洗浄不足だと腫れるんですね!わかりました!探してみます!」
とおっしゃいました。
半年後、その飼い主さんはアドバイスに忠実に従った結果、ほっぺが腫れること無く、痛みも全くなく、四本の抜歯を終了しました。
同じ事を別な人に聞かれました
ちょっと前に、同じ事を別の人に聞かれたことがあります。
同じ様に答えたのですが、その方は
「えーっ!面倒くさそうですし、高そうですよね…。ありがとうございました。」
と言って、自分なりに探して、自分なりに納得したところに行ったそうです。
その結果…
【ほっぺがパンパンに腫れて、しばらく食事もしにくかったとか…】
そして、一本抜歯して、二本目を抜くのに躊躇しているそうです。
さて、一体なにがこの二人の結末の違いをもたらしたのでしょうか?
経験者・結果を出している人を徹頭徹尾真似る!
私が意識していることは、
【経験者・自分が欲しい結果を出している人の話に耳を傾ける】
【自分が欲しい結果を出している人の考え方・行動を完全コピーする】
です。
それは、
結果を出していない自分の浅知恵ごときで、望む結果が得られるほど世の中甘くない
と自分の経験上感じているからです。
そしてそれは、相談してくる方の【聞く態度】【聞いた後の決断・行動】からも疑似体験できます。
折角時間を遣ってアドバイスを受けて、実践しても、【アドバイスに従った】方が望む結果を得られない場合は、大抵、不正確に実践しているからです。
なぜなら、行動して得られる結果には原則がありまして…
やったようになる
それは、
【やったようになる】
です。
やってもいないのにやったのと同じ結果を得ることはできませんし、
中途半端に一部分だけ真似ても、フルでやった人と同じ結果を得ることはできません。
こんなことは当たり前のことだと思うのですが、望む結果が得られなかったことに対して「(がんばったのに)どうして?」と悩む人がいることに不思議を感じます。
変えるべき点がある!ただそれだけのことです!
そして、上手くいかない飼い主さんにはある特徴があります。それは…
結果を出していない人の自分なりに考えて…は危険!
●結果が出ないのは自分の解釈・思考・判断・決断・行動に改善点があると思っていない(環境のせいにする)
●結果が出ていない自分の改善すべき思考プロセスで「自分なりに」考えるから結果が出るわけがない!
ということです。
上手く行かない考え方で取り組むから【ノウハウ(他人が上手く行った方法)】で取り組んでも上手く行かないのであり、
●望む結果が出ること
より
●今の私ができること
を優先するため、結果的に
【頑張ったのに結果が出ない…】
ということになりがちです。
謙虚さは大事!
なにかをやるとき、
●ノウハウ
と
●心構え
は
【両方大事!】です。
どちらかだけでは不正確なのです!
頑張っているのに、努力が空回りする…
と感じたとき、
このノウハウは役に立たない!
ではなく、
【私、何か見落としていることがあるな!】
と考えなおすことが大事です。
同じことをやっているのに、他の人と同じ結果が得られないって、なんか悔しいじゃないですか?
上手く行っていない人は、今までの積み重ねの結果、現状を得る事に成功しているだけです。
だとわかったら、望む結果を得られていない自分が納得出来ること、共感できること、理解出来ることって、望む結果につながらない可能性が高いから、あえて自分を出さずに、視点を変えて、望む結果が出ている人を完全コピーする方がうまくいくのです。
だから、【正確にアドバイスに従う】って、大事なんですよね。
せっかく頑張るんだったら、うまくいった方がいいですしね。
結果を出している人を探すことって、とても大事です。
「似た様な人」ではなく…
あなたはどう感じましたか?