犬猫の皮膚病の浅い原因と根本原因の違い

原因療法

須崎動物病院は
連れて来られる犬猫の7−8割が余命宣告されている
現状があります。

時間の経過と共にこじれまくって
どうしようもなくなってから
とか
かかりつけの先生から「打つ手がありません」
と言われてからお越しになるので
船が急に方向転換できないのと同じ様に
なかなか難しい診療が多いです。


その中で、皮膚症状の犬猫は
生死に関わる深刻な状況ではないため
===
今までの借金(原因の蓄積)を
サッサと減らして
自力で処理できるまでにして
身体の傷みも修復して
なるべく早く卒業しましょうねっ♪
===
的な雰囲気で診療が進みます。


そんな中で、最近あった
これはかわいそうだったなというケースが…

皮膚が痒いのは
皮膚の保湿成分が不足しているから!
保湿成分を塗りましょう!サプリものみましょう!

そういわれて二年間、
何の改善もしなかったケースです…


どうやら、そこでは
この症状の根本原因は
===
皮膚に保湿成分が少ないこと
===
だと説明されていらっしゃったようなのです。


でも、私は
===
皮膚に保湿成分の分泌を少なくする原因が他にある
===
と考えて、

===
●その原因を探り
●原因を減らして
●皮膚に保湿成分が正常に分泌されるように調整し
●何もしなくても皮膚の状態を維持できるように安定させ
●無事に卒業!
==

と導きたいなぁ
と思うわけです。

浅い原因を根本原因と思い込んでしまうと
さらにこじれる可能性がある

何か塗ったって、
その下に痒みがあれば掻くし
掻けば塗ったものも取れるし…
掻かないように痒み止めを塗ったって
痒みの原因が減る訳でもないし…
むしろ時間の経過と共にその原因は増えるかもしれないのです。

もしあなたの愛犬・愛猫が皮膚に症状があった場合
浅い原因を排除しようとすると
治らないどころか、
根本原因は増える可能性があるので
しっかりと探ってもらって下さいね。

当院は余命宣告された子が7・8割

最初からフルスロットルで取り組んでも
間に合うかどうかわからない状況ですから
飼い主さんが悠長にしている時間などなく
===
ご覚悟を!
===
といって、
全力で取り組んでいただいておりますが

皮膚病は不快だけど
生き死にに直結しにくい病気だから
最初から全力ではなく
様子見…でこじれてお尻に火が付く!
という感じのケースが多いですよね。

治療の基本は

===
最初から全力!

症状が落ち着いたら全力のままその状態を維持し

安定してきたらやることを減らして大丈夫か確認する
===
という流れが一番いいのです!

だから、飼い主さん達には症状の程度にかかわらず
最初から全力で取り組んで
サッサと終わりましょう!
と言っているのですが


なぜか最初はダラダラやって
やっぱり結果が出ないからちょっと本気出して
それでも結果出ないから本気出して
その頃には原因が増えてこじれているから
最初に提示した方法だけでは間に合わない…


その状況までこじれてから
「なんとかならないんですか!?」

といわれるケースが珍しくありません。

===
お願いだから、犬猫のために本気で取り組んでくれ!
オレと仲良くなってもらわなくていいから
家族なんだろ?
頼む!
最初から全力で取り組んでくれ!
それだって間に合うかどうかわからない状態まで
あんた放置したんだから…
===
と診療の現場では思っています。


ちなみに、先ほどの皮膚病のケースは、
皮膚じゃないところに根本原因があると疑われたので
それを排除して、二ヶ月後にどうなるかを
確認したいと思います。

余談ですがその子は
うちと同じ様に
バイオレゾナンスを取り入れた動物病院にも
行ったらしいのですが
皮膚のケアのプログラムをかけられていたらしく
重ね重ね気の毒だなと思いました。


===
これじゃツールを変えただけの
対症療法じゃんね…
===
と思って、ウチにお越しになったのだとか…


当院の考え方が
その飼い主さんと合致したようで
安心して受診されてました。


「最初からここに来ればよかった…」
と言われましたが、
きっとこの方は途中に寄り道する必要があり
そこで学ぶべきことがあったんだと思います。


かなりこじれていますが、
キツく言っておいたので
しっかり取り組んでいただけると思います。


「口は悪いが、謎の愛情を感じる…」
昔から言われるとうれしいフレーズですっ♪

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